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部下(後輩)を指導する際の留意点を、具体的事例を交えて纏めている。記載内容は尤もと感じた。本書で特に印象的だったのは以下の3点である。
① 最初の3年間は研修期間と考える。
② 簡単に答えを教えてはいけない。問い掛けを通じ、自分で答えに気付かせる。試行錯誤(失敗)の経験が無いと、身に付かない。
③ 課題を達成したら、すぐに、きちんと褒める。成功体験が次のモチベーションになる。
しかし、このような育成方法は、上司(先輩)にとっても部下(後輩)にとっても負担が大きく、読む人によっては空虚な理想論に映るかもしれない。
上司(先輩)は部下(後輩)のために丁度良い難易度の課題を適宜準備しておかねばならない。部下(後輩)が躓いた時に適切なアドバイスができるよう、Q&Aも考えておく必要がある。部下(後輩)を指導するための時間を、こまめに確保しておかなければならない。これは初めて部下(後輩)を持つ上司(先輩)には、かなりハードルが高いと思う。
部下(後輩)は成功体験の前に、いくつかの失敗体験を繰り返すことになる。自分では上手くできていると思っていたのに、何度も手直しを加えることとなり、最終的なアウトプットは原型を留めない。これでは成功体験を自分のものとして実感できないのではないだろうか。また試行錯誤の連続は生産効率を著しく低下させ長時間労働の温床となる恐れがある。「上司(先輩)が、はじめから懇切丁寧に指導してくれていれば、こんなに遅くまで残る必要も無かったのに…」と不満を募らせ、労働意欲を減退させてしまうかもしれない。入社3年以内に離職する若者の大半は、このパターンが多いのではないかと推察する。
上司(先輩)は、指導の意図(育成方針)を部下(後輩)にしっかりと説明し、納得させる必要がある。腑に落ちないまま業務を続けていても、部下(後輩)のパフォーマンスは高まらない。それは当事者である部下(後輩)だけでなく上司(先輩)にとっても不幸なことだ。